【認知症】軽度認知症から見つけよう_健康だより|奈良市 内科・循環器内科 中井医院

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2021/05/18

【認知症】軽度認知症から見つけよう



65歳以上の高齢者の認知症患者数と有病率の将来推計についてみると、平成24年は患者数が462万人と、高齢者の7人に一人であったのが、平成37年には約700万人、5人に1人が認知症になると見込まれています。

 

若年性認知症

若くても、脳血管障害や若年性アルツハイマー病の為に認知症を発症することがあります。65歳未満で発症した認知症を「若年性認知症」といいます。女性より男性が多いです。

 

軽度認知症(MCI)から見つけよう

◇外出したくなくなる、お洒落しなくなる

◇最近の出来事が、いつ、どこでおこったのかがわからなくなる

◇物事の段取りが難しくなり、特に料理が上手くできずに失敗が多くなる

◇記憶力が低下するので同じ質問をする

◇意欲が低下し、新しいことを覚えない

 

軽度認知症(MCI)に有効なこと

◇ウォーキングやジョギングといった有酸素運動によって、脳に活発に血液が運ばれ、脳の血流が増加し、脳が若く保たれることが研究でわかっています。デュアルタスク2つのことを同時に行うこと)が効果を高めることも分かっていて、頭で計算しながら運動を行うとか、しりとりをしながら足踏みをするなどです。2つのことを同時に行うことで、脳の血流量が更にアップし、認知症の予防に効果が期待されるとされています。できれば週に3日以上の有酸素運動が効果的です。

◇人とよくお付き合いをする

◇文章を書く、読む、ゲームをする、博物館に行く、習字をする、絵を描く

30分未満の昼寝、起きた後2時間以内に太陽の光を浴びる

◇食事は野菜、果物をよく食べる。魚をよく食べる。赤ワインを飲むなど、偏らずにバランスよく適量を食べることが大切です。

 

新オレンジプラン(認知症施策推進計画)

認知症に家族や自分がならないようにすることはもちろん大切ですが、なってしまった人、またその家族を、地域全体でどう支えていくかという厚生労働省の施策です。「認知症の人の医師が尊重され、できる限り住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す」というもので、具体的には、認知症サポーターの養成、認知症サポート医の養成、認知症地域支援推進員の配置などで、認知症の人や家族の視点に立った取り組みが重視されています。

 

その中でも認知症サポーターは誰でも養成講座を受けることができ、特別な活動を義務付けられているものではありません。周囲に必ず1人は認知症の方がおられる時代です。少しでもその方や家族の良き理解者になるために、認知症サポーターの養成講座をうけて、認知症サポーターのしるしオレンジリング(手首につけているオレンジのリング)をつけてみませんか。




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